グランドピアノとアップライトピアノ

ご存知の様にピアノ本来の姿はグランド型ですが、大きさ故ゆえに場所の制約を受ける事も事実です。
弦を縦に短く張り、打弦機構を工夫をこらす事でコンパクトなアップライトピアノは生まれました。
大きくてシンプルなグランドピアノと小さくて複雑なアップライトピアノ。
これが『音』と『演奏性』に影響してきます。

グランドピアノ

グランドピアノ

アップライトピアノ

アップライトピアノ

『音』
ピアノに関わらず、楽器の弦は長いと低い音、短いと高い音が出ます。
また、張りをゆるめると音は低く、強めると高い音になります。
大きさが異なるのに「ド」が同じ音程でなってくれるのは、グランドピアノは長い弦を強く張り、アップライトピアノは短い弦をゆるく張っているからです。これがアップライトピアノでは出せない、豊かで張りと深みのある艶やかなグランドピアノの音色の理由です。

『演奏性』
水平に張られた弦を下からハンマーで打ち、自らの重みでもとに戻り、次の打弦に備えるグランドピアノのアクションはとても素直でシンプルな理屈に基づいています。
ところが、弦をたてに張ったアップライトピアノではそう簡単ではありません。
鍵盤の上下の動きをハンマーの水平な動きに変えなければいけませんし、打弦後のハンマーをもとに戻すのもメカニズムの助けが必要です。
この差はタッチの差となって表れ、特に連打の際の反応などで顕著に感じられます。

この2点がピアノを学ばれる方、楽器としてのグレードにこだわられる方をグランドピアノに向かわせる決定的な要素ですが、逆にこの2点が気にならなければアップライトピアノでも充分と言えます。


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